「八月の六日間」角川文庫 山ガール、非日常へ誘う山行日記小説

読書感想

著者は2009年『鷺と雪』で第141回直木賞した北村薫。

忙しい日々の中で心に拭いがたい欠落感を抱える働き盛りの女性が、

山登りという非日常を通して自分を取り戻していく物語。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

編集者をしている主人公の女性。

多忙な仕事に心擦り減らす日々。

3年前に一緒に住んでいた彼氏とも別れた。

そんな時、山と出逢い、

休みが取れると一人で山に行くようになり、

山の魅力に救われていく。

休みが取れると一人で山に行くようになる。

しかも、山小屋に泊まって山から山へと縦走。

 

「いよいよ槍だよ 槍を攻めるよ」

 

文中のこの言葉に完全にヤラれた~。

こんなふうに言えたらいいなぁ!

 

でも、厳しい大自然はそう簡単に山頂にたどり着かせてはくれない。

一人で標高3180mの槍ヶ岳の頂に立つ主人公。

 

人間関係の悩み、亡くなった親友、ほろ苦い恋愛

今現在のことも過去のことも…

絡まっていた糸がゆるっと解けるように、

大自然と向き合ううちに心が吹っ切れていく。

 

悪天候で命の危険を感じ

疲労困憊で山小屋に辿り着き

大自然には抗えない、自分の無力さ。

だからこそ日常のありがたさを感じるのでしょうか。

 

あぁ~!山っていいね♪

山に行きた~い!!!

強くそう思った1冊でした。